第4回「非公式黄リー教道場」へようこそ!
今回のテーマは「ウォンバット」です。
愛くるしい見た目が特徴的なウォンバットですが、オーストラリア固有の動物ということもあり、その生態はあまり知られていません。
そこで今日も『黄リー教』の実践トレーニングをしながら、ウォンバットの魅力を探求してみましょう!
なお非公式黄リー教道場のルールは次の通り。
- 下記の英文(100語程度)を読んで、構造図を考える
- 理解度をチェックする
- 和訳をチェックする
- 構造図・解説をチェックする
- 面白かったらお友達に紹介する
- 面白くなくても文句を言わない
- 間違いを見つけたら、優しく指摘してあげる
本文
Wombats, Australian Furry Friends
Wombats are cuddly, furry creatures native to Australia. They’re like little teddy bears with short legs, round bodies and cube-shaped faces.
But don’t let their appearance fool you; these creatures are tough! They use their strong claws to dig burrows, where they spend most of their time sleeping or hiding from predators.
Wombats are marsupials, so they have pouches like kangaroos where they carry their babies called joeys. It is also interesting that wombats are nocturnal, which means they are most active at night.
Unfortunately, wombats face threats from habitat loss and being hit by cars. It is conservation efforts that are crucial to protect these unique animals.
理解度チェック
次の内容が正しければT、正しくなければF、言及されていなければNを選んでください。
※タップすると解答が表示されます。
Wombats are skilled at digging holes using their long legs.
F
第1段落に「They’re like little teddy bears with short legs, round bodies and cube-shaped faces.」とあるように、ウォンバットの足は長くありません。また第2段落で「They use their strong claws to dig burrows」と言及されるように、ウォンバットは強靭な爪を使って穴を掘ることに長けています。
Wombats are primarily active at night.
T
第3段落に「It is also interesting that wombats are nocturnal, which means they are most active at night.」とあるように、ウォンバットは夜行性なので、主に夜に活動します。
People in Australia are raising money to protect wombats.
N
募金活動について本文では言及されていません。
和訳
ウォンバット:オーストラリアのモフモフのお友達
ウォンバットは可愛らしくてモフモフした、オーストラリア固有の動物です。短い手足とまん丸ボディ、四角い顔を持ち、小さなテディベアのような見た目をしています。
でも外見に騙されてはいけません。ウォンバットはタフです!彼らは強靭な爪を使って穴を掘り、大抵の時間はその中で眠ったり、外敵から身を隠したりして過ごしています。
ウォンバットは有袋類なので、カンガルーのようなポーチを持ち、そこにジョーイと呼ばれる赤ちゃんを入れています。ウォンバットが夜行性であること、つまり夜に最も活動的になるという点も興味深いですね。
残念ながらウォンバットは、生息地を失ったり、車に轢かれたりするといった脅威に直面しています。このユニークな動物を守るために必要なものは、人間による保護活動なのです。
下記の構造図・解説は、あくまで「英語学習者」である管理人によるものです。誤情報が含まれている可能性もあるため、十分にご注意ください(コメント欄またはTwitter(X)にてご指摘いただけますと幸いです)。
なお構造図・解説はすべて『黄リー教』の内容に基づいています。詳細は『黄リー教』および副教材をご確認ください。
構造図
cj…従属接続詞
+ad…誘導副詞
+S…真主語
-S…仮主語
+O…真目的語
-O…仮目的語
解説
第1段落
Wombats are cuddly, furry creatures native to Australia. They’re like little teddy bears with short legs, round bodies and cube-shaped faces.
native to Aで「A(土地)に固有の」という意味があります。nativeがcreatureを名詞修飾していますが、to Australiaという副詞句が付いているため、後置されています(nativeのみであれば前置修飾が可能です)。
likeは前置詞で「~のような[に]」という意味を持ちます(同じ意味の従属接続詞もあります)[黄リー教: P381 問題18-2]。like little teddy bearsまでが形容詞句で、働きはareの補語です。
第2段落
But don’t let their appearance fool you; these creatures are tough! They use their strong claws to dig burrows, where they spend most of their time sleeping or hiding from predators.
foolは原形不定詞で、⑤letの補語になっています[黄リー教: P295 15-9]。直訳すると「their appearanceにyouを騙させないで」となりますが、「their appearanceに騙されないでね」と意訳したほうが良さそうですね。
to digは不定詞副詞用法で前の働きは動詞修飾(use)、意味は「目的」です[黄リー教: P217 12-14, P218 12-15]。
whereは関係副詞です[黄リー教: P263 14-1]。外側はwhere~predatorsが形容詞節で名詞修飾(burrows)、内側の働きは動詞修飾です(spend)。
spendは「spend O (in) doing」の形で用いられていますが、このinはほぼ省略されます。inを補うとsleepingとhidingがそれぞれ動名詞であることが分かりますね(前置詞の目的語になる品詞は名詞のみ→裸のingで名詞の働きを兼ねるのは動名詞)[黄リー教: P362 18-2]。
第3段落
Wombats are marsupials, so they have pouches like kangaroos where they carry their babies called joeys. It is also interesting that wombats are nocturnal, which means they are most active at night.
soの前には等位接続詞のandが省略されています[黄リー教: P171]。
likeは第1段落と同様に前置詞で、形容詞句のlike kangaroosがpouchesを修飾しています。
whereは関係副詞です。外側はwhere~joeysが形容詞節で名詞修飾(pouches)、内側の働きは動詞修飾(carry)。形容詞節の直前にkangaroosが置かれていますが、先行詞はkangaroosではありません。修飾する名詞を間違えないよう、意味(事柄)も踏まえて判断するようにしましょう(そもそもkangaroosは「場所を表す名詞」ではないので、whereの先行詞にふさわしくありませんね)。
calledは過去分詞形容詞用法です。前の働きは形容詞で名詞修飾。calledの後ろにjoeysという名詞があり、babies = joeysという関係があることから、joeysは補語に決まります。裸のp.p.のうち、動詞の後ろに補語を置くのは②か-⑤です。しかしcalledは裸の②として使用できる動詞に該当しないため(またcallにはそもそも②の用法がないため)、後ろの働きは-⑤に決まります[黄リー教: L20]。
Itは仮主語で、真主語は従属接続詞thatが作る名詞節です(that~night)です[黄リー教: P321 17-4, P322の一番下の例文]。
alsoが一般動詞の前(be動詞の後ろ)に置かれた場合、文中のどの語(または句・節)であっても修飾できます[実践演習: 187]。今回は意味的に考えて、that節の内容を指していることが分かります(ウォンバットが夜行性であるということ「も」興味深い)。
whichは非制限用法の関係代名詞です。外側の範囲はwhich~at night。whichは「wombats are nocturnal」という主節全体を指しているため、(意味的には文修飾の副詞節に該当しそうですが)「関係詞節」として処理します[黄リー教: P269 14-3]。内側の働きは主語です。
第4段落
Unfortunately, wombats face threats from habitat loss and being hit by cars. It is conservation efforts that are crucial to protect these unique animals.
being hitは受身動名詞で、fromの目的語になっています(fromの目的語はhabitat lossとbeing hitの2つです)[黄リー教: P364 18-3]。
「It is conservation efforts that are crucial to protect these unique animals.」は強調構文(分裂文)です。It isとthatを除くと完全な文になることを確認しましょう。
第3段落の「It is also interesting that wombats are nocturnal」も見た目上は「It is … that …」の形でしたが、強調構文ではなく仮主語+真主語でしたね。この場合、It isとthatを除いても完全な文にはなりません(むしろ形容詞が余る)。
なお強調構文で「補語」を強調することはありません。interestingという形容詞がIt is…thatの間にある時点で、強調構文ではないことが分かります[実践演習: 200, TOEIC精読講義: 別冊P89]。
余談
日本でも隠れ(?)ファンの多いウォンバット。
ウォンバット愛好家は「黄リー教多読部」にもいます!
私が初めて遭遇したのは、オーストラリアの動物園。それまではウォンバットの存在すら知らず。彼らのコミカルな姿を目にしたときは、かなり衝撃を受けました。
それ以来、私もウォンバットファンの1人です。
ちなみに日本でもウォンバットに会える動物園があるのだとか…。興味のある方はぜひ足を運んでみてください^^
コメント
コメント一覧 (2件)
最初の構造図、Wombatsの下にSが抜けていませんか。
こんなことですいません。感謝してます。
がーん!本当だ、初っ端から抜けていますね…なんとも幸先が悪い…(;゚Д゚)
修正しておきました!
ご指摘ありがとうございます!