非公式黄リー教道場:16. Strategies for Maintaining Motivation

第16回「非公式黄リー教道場」へお越しいただき、いつもありがとうございます。

今回のテーマは「モチベーションを維持する方法」です。

皆さんはモチベーションを管理するために、日々どのような工夫をしていますか?

やる気を高める方法はいくつもありますが、今日はその中でも特によく知られているテクニックを改めて確認してみましょう!

道場のルールはいつも通り。

  • 下記の英文(100語程度)を読んで、構造図を考える
  • 理解度をチェックする
  • 和訳をチェックする
  • 構造図・解説をチェックする
  • 面白かったらお友達に紹介する
  • 面白くなくても文句を言わない
  • 間違いを見つけたら、優しく指摘してあげる
目次

本文

Strategies for Maintaining Motivation

Motivation is often spoken of as challenging to maintain, but several strategies can aid in this effort.

Firstly, setting clear and achievable goals provides direction and a sense of purpose. Breaking down larger tasks into smaller, manageable steps can prevent feeling overwhelmed and allow for regular progress tracking. Celebrating small victories along the way can boost morale and maintain momentum.

Additionally, creating a positive environment, whether through supportive relationships or an organized workspace, enhances focus and energy. Establishing routines for what to do and when to take breaks contributes to sustained motivation. Regular exercise is also a vital component.

Finally, flexibility in plans allows adaptation to unexpected challenges, preventing frustration when they arise. Integrating these approaches makes it easier to maintain motivation over the long term and more feasible to achieve desired outcomes.


理解度チェック

次の内容が正しければT、正しくなければF、言及されていなければNを選んでください。

※タップすると解答が表示されます。

It is important to break down tasks to maintain motivation.

T

第2段落に「Breaking down larger tasks into smaller, manageable steps can prevent feeling overwhelmed and allow for regular progress tracking.」とあるように、タスクの細分化はモチベーション管理に効果的です。

Exercise is irrelevant to maintaining motivation.

F

第3段落で「Regular exercise is also a vital component.」と述べられているように、定期的な運動はモチベーションを維持するうえで重要な要素であると考えられています。

To maintain motivation, it is important to make plans with as few gaps as possible.

F

第4段落に「flexibility in plans allows adaptation to unexpected challenges, preventing frustration when they arise.」とあるように、計画には柔軟性を持たせておくことが大切です。

和訳

モチベーションを維持するための戦略

モチベーションを維持するのは難しいとよく言われるが、いくつかの戦略がこの試みを助けてくれる。

まずは明確で達成可能な目標を設定することで、方向性と目的意識を持つことができる。そして大きなタスクをより小さい、対処しやすいステップに分割することで、圧倒されず、定期的に進捗状況を把握できるようになる。途中でちょっとした成功を祝うことも、士気を高め、流れを維持するのに役立つ。

さらに、協力的な人間関係や整理整頓された作業スペースを通じ、好ましい環境を用意することで、集中力と活力が高まる。何をするか、いつ休憩をとるかというルーティンを確立すれば、モチベーションの持続につながる。定期的な運動も重要な要素だ。

最後に、計画に柔軟性を持たせることで、予期せぬ問題にも適応し、問題が生じた際のフラストレーションを防ぐことができる。これらのアプローチを組み合わせることで、長期にわたってモチベーションを維持しやすくなり、望ましい結果に到達する可能性がさらに高まる。


下記の構造図・解説は、あくまで「英語学習者」である管理人によるものです。誤情報が含まれている可能性もあるため、十分にご注意ください(コメント欄またはTwitter(X)にてご指摘いただけますと幸いです)。
なお構造図・解説はすべて『黄リー教』の内容に基づいています。詳細は『黄リー教』および副教材をご確認ください。

構造図

特殊な構造図記号

cj…従属接続詞
+ad…誘導副詞
+S…真主語
-S…仮主語
+O…真目的語
-O…仮目的語

解説

第1段落

Motivation is often spoken of as challenging to maintain, but several strategies can aid in this effort.

is spoken ofは⑤の受身の動詞です。speak of O as Cは補語の印を伴う⑤の動詞の1つでしたね[黄リー教: P60 5-10]。speak ofは群動詞であり、ofはspeak ofという動詞の一部なので、受身になっても取り除かれるようなことはありません。また補語の印のasも残るため、結果的にspokenとchallengingの間にofとasが置かれた、やや混乱を招くような構成になっています。

to maintainは不定詞副詞用法で、「方向」の意味を表します[黄リー教: P218 12-15]。to maintainの後ろの働きは③で、動詞の目的語が欠落しています。意味上の動詞の目的語はMotivationです。これは黄リー教P221の「S be 形容詞 to V」のルールに該当します。構造がやや異なりますが、この文を「Motivation is challenging to maintain.」に変形すれば、上記のルールに当てはまることが分かりますね。

this effortのthisは「to maintain motivation(モチベーションを維持すること)」を指します。effortはモチベーションを維持しようとする「試み、取り組み」です。文全体で「いくつかの戦略がこの(モチベーションを維持するという)試みを助けてくれる」という意味になります。

第2段落

Firstly, setting clear and achievable goals provides direction and a sense of purpose. Breaking down larger tasks into smaller, manageable steps can prevent feeling overwhelmed and allow for regular progress tracking. Celebrating small victories along the way can boost morale and maintain momentum.

settingは動名詞で、前の働きは主語です[黄リー教: P362 18-2]。

a sense of purposeは「目的意識」という意味です。他に「生きがい」という意味もあります。

Breakingは動名詞で、前の働きは主語です。「break down 名詞」という並びを見ると、構造的には「③break+副詞のdown+O」と「①break+前置詞のdown+O」の可能性があります(「①break+副詞のdown+名詞」では名詞が余ってしまいます)。そこで「break down」を辞書で引くと、「break down」には①+ad、③+O+ad[③+ad+O]の使い方はありますが、①+前+前置詞の目的語という使い方はありません。つまりbreak downのdownには前置詞の可能性がなく、常に副詞として用いられるということです。今回の英文では①+adにするとtasksが余ってしまうため、「③break+副詞のdown+O」に決まります。なお熟語によっては、副詞(③+O+ad)・前置詞(①+前+前置詞の目的語)の両方の使い方を持つ場合もあります。その時は意味(事柄)で判断するしかありません。とはいえ、自動詞と他動詞では主語-動詞-名詞の関係がまるで異なります。主語の行為が、主語自身ではなく、名詞に変化を与えるような性質のものであれば、通常は他動詞です。逆に主語が自分を対象として何かをしたり、自身を変化させたりするような行為であれば、自動詞と考えられます。この場合、前置詞句は場所や時間、または行為によって変化した結果などを表すはずです。

feelingは動名詞で、preventの目的語になっています。

overwhelmedは過去分詞形容詞用法で、前の働きはfeelingの補語です[黄リー教: P427 20-6]。

Celebratingは動名詞で、前の働きは主語です。

along the wayは「途中で」という意味のidiomです。

第3段落

Additionally, creating a positive environment, whether through supportive relationships or an organized workspace, enhances focus and energy. Establishing routines for what to do and when to take breaks contributes to sustained motivation. Regular exercise is also a vital component.

creatingは動名詞で、前の働きは主語です。

whetherは従属接続詞で、whether~workspaceが副詞句を作っています[黄リー教: P189 11-6, P193]。SVは省略されていますが、元の文はたとえば「whether it(=creating a positive environment) is through supportive relationships or an organized workspace」や「whether it(=a positive environment) is created through supportive relationships or an organized workspace」などであると考えられます(副詞節の定型的な省略形[黄リー教: P193])。

Establishingは動名詞で、前の働きは主語です。

「what to do」と「when to take breaks」はどちらも名詞節の定型的な省略形で、前置詞(for)の目的語になっています[実践演習: P195, TOEIC精読講義: P69]。

第4段落

Finally, flexibility in plans allows adaptation to unexpected challenges, preventing frustration when they arise. Integrating these approaches makes it easier to maintain motivation over the long term and more feasible to achieve desired outcomes.

preventingは現在分詞の分詞構文で、意味は「付帯状況」です[黄リー教: P208 12-7]。付帯状況の分詞構文に関する詳細は第1回でまとめています。

whenは従属接続詞で、when~ariseが副詞節を作っています。

Integratingは動名詞で、前の働きは主語です。

to maintainとto achieveは不定詞名詞用法で、前の働きは真目的語です[黄リー教: P373 18-8]。to maintainとto achieveはともにitを仮目的語にしています。andはeasierとmore feasibleをつないでいます(「Integrating these approaches makes it easier to maintain motivation over the long term.」であり、「Integrating these approaches makes it more feasible to achieve desired outcomes.」でもある、という意味です)。

余談

やる気やモチベーションは、仕事・勉強の成果に直結します。

モチベーションを完璧にコントロールすることはできませんが、少しでも「やる気のある時間」を増やしたいものですよね。

今回紹介した内容は、モチベーションの管理方法として昔からよく知られたものばかりです。

しかし知られている割には、「あまり実践できていない」という方も多いのではないでしょうか?

下手をすれば、「モチベーションを上げる方法を実践するためのモチベーションがない」なんていう人もいるかもしれませんね(笑)。

ちなみに私が調べたところによると、人間は生き物である以上、やはり「心身の健康状態」がやる気を大きく左右するようです。

たとえば十分な睡眠や適度な運動、健全な生活リズムはもちろんのこと、それに加え、精神面の安定をもたらす「セロトニン」の減少を防ぐことも大切なのだとか。

セロトニンもやはり睡眠や運動の影響を受けますが、なかでも「日光浴」が効果的みたいです。

確かに早朝に日の光を浴びるだけで、気分がリセットされることもありますよね。

「どうもモチベーションが上がらない…」なんてときは、まずはたっぷり睡眠をとる。そして目が覚めたら、朝日の中をのんびり散歩してみると、意外な効果を得られるかもしれませんよ?

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この記事を書いた人

とりいのアバター とりい 黄リー教多読部部長

元英語嫌いのアラフォー。『黄リー教』に魅了されて以来、英語学習にハマっています。『黄リー教』への恩返しのため、主に学習サポート情報を発信中。ただし、あくまで素人の見解なのでご注意ください。少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。

好きなこと:妻との散歩・旅行・NFL

ご意見等ございましたら、Twitterまでご連絡ください。

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