当ブログの「黄リー教Tips」では、各レッスンを進める上で、皆様のお役に立てそうな補足情報をまとめています。
- テキストを読んだけれど、よく分からなかった…
- 各レッスンのつながりが見えない…
- もう少しだけ詳しく知りたい…
といった悩みを抱えているときに、もしかすると…ちょっとしたヒントになるかもしれません。
さて、『黄リー教』のL1~4では「働き・品詞・活用」という3つのキーワードが登場します。
「働き・品詞・活用」は、まさに『黄リー教』の「核」となる存在です。
『黄リー教』の学習内容は、基本的にこれら3つのキーワードに基づいて進行するため、序盤のうちに正しく要点を掴んでおきましょう。
以下は「働き・品詞・活用」の関係を表にまとめたものです。
進行度の確認も踏まえ、『黄リー教』の前半(L1~10)では、これらの表を埋めるように進めていきます。
なお序盤の大まかな流れを知りたい方は、こちらの記事で事前にご確認ください。
ではさっそく、Lesson 1のサポート情報からまとめていきます。
Lesson 1
Lesson 1では、働き、品詞、形容詞、副詞などを勉強します。
表でいうと、
の部分ですね。
とくに、
- 働きと品詞の関係
- 形容詞・副詞の働き
をしっかりと押さえておきましょう。
以下にLesson 1の補足説明をまとめておきます。
「働き」とは?
黄リー教の定義にもあるように、「働き」とは
ある語が他の語に対して持つ関係
を指します。
残念ながら、「働き」の意味をいきなり理解するのは、ほとんど不可能です。黄リー教を一周する頃に、ようやくその重要性を把握できるようになっていると思います。
そこで現時点では、次の2点を頭に入れておきましょう。
- すべての語には「働き」がある
- 英文を正しく読む = すべての語の「働き」を見つける
英文の中のすべての語は、それぞれが「働き」を持ち、互いに影響を与えながら、1つの英文を作り上げています。
そのため、英文を正しく読むためには、英文の中のすべての語の「働き」を正確に把握しなければいけません。
裏を返せば、すべての語の「働き」が分かれば、「英文を正しく読めた」ことになります。
つまり、
すべての語の正しい「働き」を見つけること
これが、英文読解の最終的な目的といえます。
そして『黄リー教』は、
正しい働きを見つける方法
を学ぶための教科書です。
各レッスンを進めるときは、
- すべての語の「働き」を見つけたい!
- そのための方法を学んでいる!
という視点をもって取り組むと、説明の意図を掴みやすくなると思います。
なお「働き」についてさらに深く追求したい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
「働き」の種類
「働き」には以下の全19種類があります。
- 主語
- 動詞の目的語
- 前置詞の目的語
- 補語
- 同格
- 副詞的目的格
- ①
- ②
- ③
- ④
- ⑤
- -③
- -④
- -⑤
- 名詞修飾
- 動詞修飾
- 形容詞修飾
- 他の副詞修飾
- 文修飾
それぞれの語(または句・節)の働きは、必ずこの一覧の中から選ぶことになります。
※例外的に働きを持たない語もありますが、今は気にしなくて大丈夫です。詳細はLesson 6で説明しますね。
「働き」と「品詞」の関係
すべての語(または句・節)は、最終的に次の4つの「品詞」に分類されます。
※たとえば前置詞は名詞と結びつくことで、形容詞・副詞の働きをするようになります(Lesson 5)。
※動詞はさらに「述語動詞」と「準動詞」に分かれます。
※例外的に「助動詞」と「等位接続詞」は上記の品詞に分類されません。そのため、この2つの品詞には「働き」もありません。詳細はLesson 6で学ぶため、とりあえずスルーしちゃいましょう。
英文読解をするときは、各語の「品詞」を知ることがとても重要です。
というのも、品詞によって「働き」を限定できるからです(「すべての語の働きを見つける」という英文読解の目的を思い出してくださいね)。
たとえば「形容詞」は、「名詞修飾、補語」の2つの可能性しかありません。ある語が形容詞であると分かった時点で、「働き」の選択肢を19→2まで限定できるということです。「副詞」であれば4つですね。
そういうわけで「働きと品詞の関係」は、各語の働きを見つけるための大きな手掛かりになります。
なおLesson 1では、「形容詞」と「副詞」の働きが登場しましたね。さっそく表を埋めておきましょう。
「修飾」と「補語(形容詞)」の違い
「修飾」と「補語(形容詞)」の定義が微妙に分かりづらい…という方もいると思います。
そこで「修飾」と「補語」を比較しながら、それぞれの違いを確認してみましょう。
修飾
まずは「修飾」について。
この「cold」は「milk」を修飾しています(名詞修飾)。
修飾の定義は「他の語の助けを借りずに説明すること」ですが、「他の語の助けを借りずに」の部分が分かりにくいかもしれませんね。
他の語の助けを借りないということは、「冷たい+牛乳」「早く+走る」のように、「説明する語」と「説明される語」の2つだけで意味が成立する、ということです。
『黄リー教』の言葉を使えば、ある語が他の語を「直接」説明しているので、それ以外の語の助けは不要、ということになります。
逆にいうと、他の語の助けがないと成立しないのが「補語」です。
「修飾」の理解を深めるために、今度は「補語」の考え方を確認してみましょう。
補語
上の例文では、「cold」の修飾する名詞がありませんよね。このままでは「何が」coldなのか分かりません。
そんなとき…「動詞」の声を聞いてみると…。
「became」は「The milk」の状態を伝えようとしています。でも肝心の「状態を説明する言葉」を持っていません。
するとcoldが、この空白をピタリと埋めてくれました。
動詞の空白部分を補う形で、「間接的」にThe milkを説明することに成功しましたね。
このように、動詞と協力して名詞を説明する形容詞の働きを「補語」と呼び、「修飾」と区別しているのです。
以上がLesson 1の補足説明です。
「働き・品詞・活用」の3つのキーワードのうち、「働き」「品詞」が登場しましたね。
また表を確認してみると、
の部分を埋めることができました。
では続いて、Lesson 2に進みましょう。
Lesson 2
Lesson 2では活用、代名詞(所有格)、冠詞、名詞+名詞などを学びます。
特に「活用」は3つのキーワードの1つなので、ここでしっかり確認しておきましょう。
「活用」を知る目的
活用を知る目的には、次の2点があります。
- 動詞の使い方が限定される
- 述語動詞・準動詞の区別に用いる
1つずつ確認してみましょう。
※パズル編では「述語動詞・準動詞の区別に用いる」という目的のみ紹介しましたね。
動詞の使い方が限定される
動詞には「進行形」や「受身」、「分詞構文」など様々な「使い方」があります。
ただし文中の動詞が常にすべての可能性を持っているわけではありません。
動詞の使い方は「活用」によって限定されます。
それをまとめたのが、次の「活用表」です。
たとえば動詞の活用が「過去分詞形」であれば、「受身」「完了」「過去分詞形容詞用法」「分詞構文」の4つに限定されます。
過去分詞形の使い方は必ずこの4つのうちのどれかに決まり、それ以外の使い方をする可能性は絶対にありません(過去分詞形が「進行形」や「命令文」になるようなことはありません)。
このように動詞の可能性を限定することが、活用を知る目的の1つです。
述語動詞・準動詞の区別に用いる
動詞の「活用」が分かると、「述語動詞・準動詞」の区別にも利用できます。
※述語動詞・準動詞の区別が必要な理由は、こちらの記事で確認できます。
簡単に説明すると…
まず「動詞」には、「述語動詞」と「準動詞」の2種類があります。
この2つの動詞は、それぞれまったく異なる性質を持っているため、もちろん区別して考えなければいけません。
ところが、すべての動詞は述語動詞・準動詞のどちらにもなりうるので、文中の動詞がどちらであるのか、パッと見では区別がつきません。
ではどうやって見分ければいいのか…?
そこで役立つのが「活用」です。
実は、その動詞が述語動詞であるか準動詞であるかは、「活用」で決まっています。
先ほどの「活用表」を見てみましょう。
※活用には原形・現在形・過去形・過去分詞形・ing形の5種類があります。
この表によると、活用によって「動詞の使い方」が限定され、さらに動詞の使い方によって「述語動詞・準動詞」が決まっていることが分かりますね。
活用表を理解できれば、たとえば、
原形→命令文→じゃあ述語動詞だ!
ing形→分詞構文→じゃあ準動詞だ!
といった判断ができるようになるのです。
ちなみに『黄リー教』の前半では、述語動詞になる活用のみ扱います。
Lesson 3 | 現在形・過去形 |
Lesson 6 | 原形(助動詞・命令文) |
Lesson 7 | ing形(進行形) |
Lesson 8 | 過去分詞形(受身) |
Lesson 9 | 過去分詞形(完了) |
新しい活用が登場したら、まずは「活用を学ぶ意味」を思い出すこと。
そして表の中のどの部分を勉強しているのか、その都度確認しながら進めていけば、迷子になりづらくなると思います。
ところで、これで3つのキーワードが揃いましたね。念のため、それぞれの定義を再確認しておきましょう。
働き | 英文の中の役割のこと 全19種類 すべての語の「働き」を見つけたらクリア |
品詞 | 全4種類 「品詞」によって「働き」が限定される |
活用 | 全5種類 「活用」によって「動詞の使い方」が限定される 述語動詞・準動詞の区別に用いる |
英文を読む上で、3つのキーワードがどのように関わるのか。常にそれを念頭に置きながら、『黄リー教』を読み進めてくださいね。
名詞+名詞
名詞が2つ以上並んで1つの名詞を作ることは、実際の英文でもよくあります。
3つ、4つ並ぶことも珍しくないので、そのような名詞の扱いを知っておくと便利です。
以上がLesson 2の補足説明です。
今回は、新しい「働き」は増えませんでしたね。また「活用表」が登場しましたが、具体的な活用は次回以降に学びます。
というわけで、表の進行度は前回と変わらず。
ではLesson 3に進みましょう!
Lesson 3
Lesson 3の学習内容は、文、現在形、過去形、be動詞(意味)、誘導副詞など。
表でいうと、
が登場します。
特に「文とは何か?」という点は、必ず押さえるようしましょう。
文とは?
「文」の定義は、
文=(構造上の)主語+述語動詞
です。
これは文の必要最低限の要素が「主語+述語動詞」であることを表しています。
ある語群が「文」であるかどうかは、その語群に「主語+述語動詞」が含まれているかどうかで決まる、ということです。
どれだけ長く単語を並べても、「主語+述語動詞」がなければ、それは「文」ではありません。
逆に「主語+述語動詞」さえあれば、どんなに短くても正式な「文」として認定されます(つまり一番短い文は、主語と述語動詞の2語で構成されたものです)。
「文には必ず主語+述語動詞が含まれる」という事実は、特にL11以降、とても重要な手掛かりになります。
今はピンとこないとしても、「文=主語+述語動詞」の図式を必ず覚えておくようにしましょう。
ちなみに、なんとなく「主語」が登場しましたね。主語は「名詞」の「働き」の一つです。というわけで、表に加えておきましょう。
※正確にいうと、文に必ず含まれるのは「述語動詞」ですが、述語動詞は必ず「主語」を伴う性質があるため、結果的に「主語+述語動詞」がセットで含まれることになります。
現在形・過去形
L3-1とL3-2の解説の中で、地味に「現在形」と「過去形」が登場しましたね。
現在形・過去形は、それ以外の活用と異なり、使い方がさらに分岐することはありません。現在形は単に現在形であり、過去形も同様です。
またテキストの説明にもあるように、
現在形と過去形は必ず述語動詞
になります。
というわけで、さっそく表を埋めちゃいましょう。
なおLesson 5までは、現在形と過去形しか扱いません。
以上、Lesson 3の補足情報でした。
「働き」「活用」ともに表が少し埋まりましたね。
さて、次はLesson 4です。引き続き、一緒に頑張りましょう!
Lesson 4
Lesson 4では代名詞(所有格、所有代名詞)、be動詞(活用)、語尾のsなどを学びます。
新しい「働き」や「活用」は登場しません。
初めて英語を勉強するのでなければ、復習メインのレッスンになりそうですね。
3単現のs
活用を学んだ後では、「3単現のs」の捉え方も変わります。
なにしろ「3単現のs」が付いているということは、その動詞は当然「現在形」であるということ、現在形ということは、必ず「述語動詞」になるということです。
3単現のs→現在形→述語動詞
一度この思考回路を身に着けてしまえば、動詞に付いたsを見ただけで「述語動詞だ!」と判断できるようになります。
「3単現のs」という味気ない知識が、活用のルールのおかげで、「重要なヒント」に生まれ変わりましたね。
以上がLesson 4のサポート情報です。
新しい働き・活用は登場しなかったので、表はそのままですね。
では、いよいよ前半の山場であるLesson 5に挑戦しましょう!
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