黄リー教のロードマップ!挫折しないための進め方

『黄リー教』は文法書ではありません。

「英語を正しく読むためのルール」

を教えてくれるルールブックです。

『黄リー教』を習得すると、「センス」「フィーリング」に頼らず、「根拠」「自信」を持って英文を読めるようになります。

ただ…一般的な学習方法と大きく異なるため、途中で挫折してしまう人も少なくありません。

学習者の間でも、

  • いま自分が何を勉強しているのか分からない。
  • 全体図が分からないので、迷子になってしまう。
  • 情報量が多くて整理できない。

といった声もちらほら見かけます。

確かに『黄リー教』は、決して「お気軽」な教材とはいえません。

イラストはないし、分厚いし、馴染みのない用語も多くて、なんだか難しそうに感じますよね(誤解のないように申し上げますが、私は『黄リー教』の大ファンであり、『黄リー教』を心から愛しています。『黄リー教』に対して一切不満を抱いたことはありません)。

それでも、ハッキリと事実を述べるのであれば!

英語を正しく理解するためには、『黄リー教』で学習するのが一番の近道です。

もしあなたが『黄リー教』を持っているとしたら、あなたは今まさに、最短ルートの入り口に立っているということです。

それにもかかわらず…せっかく『黄リー教』に出会えたのに、途中で辞めてしまうのは「もったいない」…。

そこで!

『黄リー教』に挫折する人を少しでも減らせるように、学習の進め方のヒントをまとめてみました。

各レッスンのサポート情報も発信していくので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

目次

前半と後半に分ける

『黄リー教』は全21レッスンで構成されています。

分厚い参考書を読み進めるときは、全体の流れを把握することが大切です。そして『黄リー教』の場合、「L1~10」と「L11~21」の2つに分割すると、流れを掴みやすくなります。

そこでL10までを前半、L11以降を後半として、それぞれの概要を簡単にまとめてみましょう。

  • 前半・・・L1~10
  • 後半・・・L11~21

なお前半・後半の主な学習内容は以下の通り。

主な学習内容
前半働き
品詞
活用
後半準動詞
従属節

前半の概要

前半では「働き・品詞・活用」を中心に学習します。この3つのキーワードが、『黄リー教』の「核」です。

でも同時に…初めて『黄リー教』を読む人にとって、難解な部分でもあります。

そこで少しでもイメージしやすいように、3つのキーワードについて簡単に解説しておきますね。

もちろん現時点で理解できなくても大丈夫です。「ふ~ん」と軽い気持ちで読み流し、実際に『黄リー教』で遭遇したときに、ぼんやりと思い出してみてください。

働き

「働き」とは、文中の語が持つ「役割」のようなものです。たとえば主語、動詞の目的語、形容詞修飾、動詞修飾…などが「働き」に当たります。

英文を正しく理解するためには、文中のすべての語の「働き」を正確に把握しなければいけません。

言い換えれば、

すべての語の正しい働きを見つける作業
=英文を正しく読むこと

なのです。

そして私たちは『黄リー教』を通じて、

「働き」を見つける方法

を学んでいくことになります。

なお、働きは全19種類あります。

※助動詞や等位接続詞など、一部「働き」を持たない語もあります。

品詞

英語には「名詞」「動詞」「形容詞」「副詞」の4つの「品詞」があります。

※原則として、すべての語・句・節はこの4つの品詞に分類できます。

そして「働き」は「品詞」によって次のように限定されます。

たとえば名詞の働きは、「主語・動詞の目的語・前置詞の目的語・補語・同格・副詞的目的格」のどれかに必ず当てはまる、ということです。

このように働きと品詞の対応関係を理解することで、「働き」の選択肢をグッと絞り込むことができます。

活用

動詞の「活用」には、次の2つの用途があります。

  • 動詞の使い方を限定
  • 述語動詞・準動詞の分類

動詞の「活用」には「原形・現在形・過去形・過去分詞形・ing形」の5つがあり、「活用」によって「使い方」と「述語動詞・準動詞」が決まります。

動詞の「使い方」とは、進行形、受身、完了、分詞構文…などを指します。これらの「使い方」は動詞の「活用」によって限定されます。たとえば過去分詞形は「受身、完了、過去分詞形容詞用法、分詞構文」の4つの可能性があり、逆に言えば、この4つ以外には絶対に該当しません。

また動詞には「述語動詞」と「準動詞」の2種類があり、これも動詞の「活用」によって分類されます。特に「述語動詞」は文の最も重要な構成要素であり、L2で詳しく学習します。

なお、前半では「述語動詞」のみを扱い、「準動詞」はL12まで登場しません。

※L6以降で学習する「助動詞」も、「活用」の枠組みの中で捉える分かりやすくなります


前半では上記の「働き・品詞・活用」を中心に学習します。この3つのキーワードが、文字通り『黄リー教』の「核」となる存在です。「働き・品詞・活用」を理解しないと、L5を過ぎた辺りから、徐々に苦しくなる…かも。

英文を読む上で、3つの要素がなぜ大切なのか。常にそのことを考えながら、『黄リー教』を読み進めるようにしましょう。

なお前半を勉強するときは、今自分が何を勉強しているか見失わないように、先ほど紹介した2つの表を参考にしてみてください。

前半はこれらの表を埋めるように進めていくと、迷子になりづらくなるはずです。

各レッスンのヒント・補足情報については、こちらの記事にまとめています。

またどうしても混乱してしまうという人は、『黄リー教』の学習内容をシンプル化したこちらの記事を参考にしてみてください。

後半の概要

後半では、前半で学んだ基礎をベースに、「準動詞」と「従属節」を学習します。

準動詞と従属節の特徴は、それぞれ2つの役割を持っているところです。

準動詞は「動詞」であると同時に「名詞・形容詞・副詞」の働きを持ち、従属節は「文」と「名詞・形容詞・副詞」を兼ねています。

これを「名詞・形容詞・副詞」の側面から分類すると、

  • 名詞の働きを持つ準動詞
  • 名詞の働きを持つ従属節
  • 形容詞の働きを持つ準動詞
  • 形容詞の働きを持つ従属節
  • 副詞の働きを持つ準動詞
  • 副詞の働きを持つ従属節

の6つのカテゴリーに分けられます。

後半ではこれらのカテゴリーを1つずつ学んでいきます。

L11副詞の働きを持つ従属節
L12副詞の働きを持つ準動詞
L13-14形容詞の働きを持つ従属節
L15形容詞の働きを持つ準動詞
L17名詞の働きを持つ従属節
L18名詞の働きを持つ準動詞

後半の全体図としては、次の表を参考にしてみてください。

またL11に入る前に、こちらの記事を確認しておくことをオススメします。

ロードマップ

「働き・品詞・活用」および「従属節・準動詞」を主軸にすると、『黄リー教』の各レッスンの学習内容は次のようになります。

学習の全体像を確認したいときは、こちらのロードマップをチェックしてみてくださいね。

学習の進め方

『黄リー教』を学習する際は、次のような進め方がおすすめです。

各レッスンの学習手順

STEP
各章の解説部分を読む

まずは各章の解説部分を読みます。この時、完全に理解できない説明があっても、こだわり過ぎずに先に進めてしまいましょう。

STEP
【質問】にスラスラ答えられるまで繰り返す

各章にある【質問】の練習をします。テキストの指示にもある通り、スラスラ言えるようになるまで、何度も繰り返し練習してください。解説部分と違い、こちらは「完璧」を目指します。

STEP
【問題】の構造図を完璧に書けるようになるまで繰り返す

【質問】を完璧に覚えたら、章末にある【問題】の構造図練習にチャレンジしましょう。こちらも【質問】と同様に、完璧に正解できるようになるまで何度も繰り返し練習してください。

STEP
該当レッスンの『徹反』を繰り返す

『徹反(徹底反復)』を持っている場合は、「Chapter 6 問題英文のQ&A」の該当レッスンを練習しましょう。テキスト章末の【問題】と同じ英文が、出題形式を変えて掲載されているはずです。

こちらもスラスラ言えるようになるまで練習してください(ちなみに、これを「スラ練」と呼んでいます)。

STEP
次のレッスンへ

ここまで出来たら、次のレッスンに進みましょう。あとはこれの繰り返しです。

理解できなくても覚える

『黄リー教』の内容は既存の英語学習とまったく異なるため、最初からスムーズに理解できるとは限りません。

そのような場合は、無理に理解しようとせず、とりあえず全体にサッと目を通して、あとは【質問】と【問題】を完璧に仕上げることに集中しましょう。

【質問】と【問題】の答えさえ覚えていれば、学習を進める過程で点と点がつながり、「なるほど…そういうことだったのか」と突然理解できることも少なくありません。

もちろん理解した上で、質問に答えられるのが理想的ですよね。でもいきなり100点を目指す必要はありません。どうしても分からないときは、とりあえずテキストの【質問】と【問題】を覚えることに集中する。その方が精神的な負担が減り、挫折しづらくなると思います。

『黄リー教』に限らず、勉強を継続し、成果を出せる人は、こういうときに「言われたことを黙々とできる人」です。そして『黄リー教』を挫折せずにクリアできた人の大半が、このような学習法で進めています。

ここはひとつ騙されたと思って、理解することよりも覚えることに重点を置いて勉強してみてください。

L1~10は一気に進める

L1~10までは途中で立ち止まらず、一気に読み進めることを個人的には推奨します。ここまで来てようやく、「点」で教わったものが「線」でつながるからです。

そしてL10を使って、前半の基礎を徹底的に固めましょう。

L1~10までの【質問】や【問題】にスラスラ答えられるようになってから後半に入ると、あまり混乱せずに進められると思います。

黄リー教学習後の勉強法

黄リー教を1周したら、『徹反』と『実践演習』を繰り返します。

『実践演習』は『黄リー教』のドリルに当たるもので、277問の英文が用意されています。『黄リー教』と『徹反』で学んだルールを使って、応用練習に取り組みましょう。

なお、『徹反』も並行して復習するようにしてください。『徹反』『実践演習』ともに、8周することが目標です。

Twitterで相談する

『黄リー教』はTwitterユーザーによるサポート体制が充実しています。

どうしても分からないことがあるときは、Twitterで質問をしてみましょう。学習者はもちろん、運が良ければ著者の薬袋先生から直々にアドバイスをいただけることもあります(残念ながら2023年11月をもって、薬袋先生はTwitterを引退されました。しかし「黄リー教を楽しむ会」等の有志によるサポート活動は続いています)。

最初に述べたように、『黄リー教』は決して「お気軽」な教材ではありません。通読し、さらに習得するとなれば、相当の努力を要します。馴染みのない用語や膨大な量の練習問題から逃げたしたくなることもあるでしょう。

しかし、ひとりでは乗り切れない困難も、苦労を分かち合える「仲間」がいると、なんとか頑張れるものです。私自身も、しばしばTwitterで助けてもらっています。

『黄リー教』に挫折しそうなときは、テキストを手放す前に、まずはTwitterで「仲間」たちに相談することをオススメします。

各レッスンのサポート情報

各レッスンのサポート情報や、その他『黄リー教』を進めるうえで役立つ情報を随時更新する予定です。

始める前に

前半

後半

次のステップ


以上が『黄リー教』の大まかなロードマップになります。『黄リー教』を勉強する際は、ぜひ上記の「全体図」を思い浮かべながら進めてみてください。

また各レッスンのサポート情報についても随時更新予定です。学習中に迷子になりそうなときは、ぜひそれらの記事もご活用ください。

皆さまが『黄リー教』に挫折せず、「英文のルール」を習得できることを心より願っています。

それでは、また別の記事でお会いしましょう。

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この記事を書いた人

とりいのアバター とりい 黄リー教多読部部長

元英語嫌いのアラフォー。『黄リー教』に魅了されて以来、英語学習にハマっています。『黄リー教』への恩返しのため、主に学習サポート情報を発信中。ただし、あくまで素人の見解なのでご注意ください。少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。

好きなこと:妻との散歩・旅行・NFL

ご意見等ございましたら、Twitterまでご連絡ください。

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