非公式黄リー教道場:9. Ada Lovelace’s Legacy in Technology and Beyond

第9回「非公式黄リー教道場」へお越しいただきありがとうございます。今日もたくさん構造図を書いて、『黄リー教』の腕試しをしましょう!

今回のテーマは「エイダ・ラブレス」です。

「誰…?」「聞いたことがない…」という方は、ぜひそのまま英文を読んでみてください!なかなか興味深い人物ですよ。

ルールはいつもの通り。

  • 下記の英文(100語程度)を読んで、構造図を考える
  • 理解度をチェックする
  • 和訳をチェックする
  • 構造図・解説をチェックする
  • 面白かったらお友達に紹介する
  • 面白くなくても文句を言わない
  • 間違いを見つけたら、優しく指摘してあげる
目次

本文

Ada Lovelace’s Legacy in Technology and Beyond

Did you know that the world’s first programmer was a woman? Her name was Ada Lovelace. In the male-dominated landscape of the 19th century, Lovelace paved a path into the future of technology.

A staggering century before the birth of modern computers, amidst the fervor of the Industrial Revolution, Lovelace was already shaping their destiny. Collaborating with Charles Babbage, she wrote the world’s inaugural computer program—an audacious and groundbreaking feat. But her legacy extends beyond technical prowess; it’s a beacon of gender inclusivity and a testament to intellect transcending societal norms.

Today, as we navigate the digital age she helped inaugurate, Lovelace’s story resonates louder than ever—an enduring inspiration for generations to come.


理解度チェック

次の内容が正しければT、正しくなければF、言及されていなければNを選んでください。

※タップすると解答が表示されます。

Few women studied mathematics in the 19th century.

N

恐らく事実でしょうが、本文で明示されているわけではありません。エイダ・ラブレスは貴族なので、女性であっても教育を受けられる環境にはあったようですが、それでも数学を学ぶ女性は少なかったと推測されます(母親の影響みたいですね)。

The first programming code was written solely by Ada Lovelace.

F

第2段落に「Collaborating with Charles Babbage」とあるように、最初のプログラミングコードはチャールズ・バベッジとの共作です。史実としてはこの部分に諸説あり、エイダ・ラブレスを最初のプログラマーとすることに異議を唱える声もたくさんあります。

Ada Lovelace proved that intelligence transcends societal norms.

T

第2段落に「it’s … a testament to intellect transcending societal norms.」とあるように、エイダの功績は知性が社会規範を乗り越えることを証明しています。

和訳

エイダ・ラブレスがテクノロジーとその先に残したもの

世界初のプログラマーは女性であったことを知っていますか?彼女の名前は「エイダ・ラブレス」。男性優位であった19世紀の世界で、ラブレスはテクノロジーの未来を切り開きました。

なんと近代的なコンピューターが誕生する100年も前、産業革命の熱気があふれる最中に、ラブレスはすでにその運命を形作っていました。チャールズ・バベッジと協力して、彼女は世界で最初のコンピュータープログラムを書きました。これは大胆かつ革新的な功績といえます。しかし彼女の遺産はテクノロジーの世界における有能さに留まらず、包括性の道しるべや、知性が社会規範を越えることの証明となりました。

今日、彼女の生み出したデジタル時代を航海するなかで、ラブレスの物語はこれまで以上に大きく鳴り響き、この先も永遠に続くインスピレーションとなるはずです。


下記の構造図・解説は、あくまで「英語学習者」である管理人によるものです。誤情報が含まれている可能性もあるため、十分にご注意ください(コメント欄またはTwitter(X)にてご指摘いただけますと幸いです)。
なお構造図・解説はすべて『黄リー教』の内容に基づいています。詳細は『黄リー教』および副教材をご確認ください。

構造図

特殊な構造図記号

cj…従属接続詞
+ad…誘導副詞
+S…真主語
-S…仮主語
+O…真目的語
-O…仮目的語

解説

第1段落

Did you know that the world’s first programmer was a woman? Her name was Ada Lovelace. In the male-dominated landscape of the 19th century, Lovelace paved a path into the future of technology.

male-dominatedは細かく分解するとmale(n)+dominated(a|-③)という構造になっています。dominatedは過去分詞形容詞用法で、後ろのlandscapeを前置修飾しています[黄リー教: P422 20-4]。maleが意味上の主語です。詳細はTOEIC精読講義で確認できます[TOEIC精読講義: P167]。

第2段落

A staggering century before the birth of modern computers, amidst the fervor of the Industrial Revolution, Lovelace was already shaping their destiny. Collaborating with Charles Babbage, she wrote the world’s inaugural computer program—an audacious and groundbreaking feat. But her legacy extends beyond technical prowess; it’s a beacon of gender inclusivity and a testament to intellect transcending societal norms.

staggeringは形容詞で、辞書には「驚くべき、びっくりさせる」などの意味が載っていると思います。しかしA staggering centuryをそのまま「驚くべき100年」と訳すと、意味が分からなくなってしまいますね。このstaggeringは「A century」が驚くほど特別なものであったことを示しているわけではなく、100年間という期間を強調するために(とても長いことを伝えるために)用いられています。そのためstaggeringを「なんと」と訳すと、より自然な日本語になると思います(「なんと100年も前に…」)。

centuryは名詞が余っている状態です。ここでは副詞的目的格として働き、before以下の副詞句を修飾しています(どれくらい「前」であるかを説明している)[黄リー教: P91 6-13, P92 1行目]。

「Lovelace was already shaping their destiny.」はやや比喩的な表現で、コンピューターが誕生する100年前の時点で、すでにエイダがコンピューターの仕組み(概念)を理解し、その基礎を用意したことを表していると思われます。

Collaboratingは裸のingで現在分詞の分詞構文です[黄リー教: P208 12-7]。「付帯状況(~しながら)」を表し、動詞のwroteを修飾しています(「付帯状況」の分詞構文については、第1回で詳細を確認できます)。

inauguralは「就任の、開会の、1回目の」などの意味で辞書に載っていると思いますが、「最初の」と訳した方が分かりやすいことがよくあります。たとえばジーニアスには「an inaugural flight of a new plane(新しい飛行機の処女飛行)」という例文が載っています。

※ジーニアス英和辞典第6版より引用。

「—an audacious and groundbreaking feat」にみられるように、ダッシュの後に「a + 名詞句」がある場合、この名詞句は「前節の内容の同格語」であることを示しています。今回の文では「チャールズ・バベッジと協力して、世界初のコンピュータープログラムを書いたこと=大胆で革新的な功績」という関係になっているわけですね。この用法については『英文解体新書』等で確認できます。

「a testament to intellect transcending societal norms」において、intellectは意味上の主語、transcendingは動名詞で前置詞(to)の目的語です[黄リー教: P368 18-5]。ただし構造的にはintellectがtoの目的語で、transcendingを現在分詞形容詞用法(intellectを修飾)と捉えることもできます[黄リー教: P282 15-2]。これは「intellect」と「transcending」のどちらに重点が置かれているか、という視点によって選択されます。「intellect」に重心があれば(intellectが前置詞の目的語であれば)「社会規範を越えた知性の証拠」となり、「transcending」であれば(transcendingが前置詞の目的語であれば)「知性が社会規範を越えることの証拠」となります。今回の文では後者の方が文意に適していますね。

第3段落

Today, as we navigate the digital age she helped inaugurate, Lovelace’s story resonates louder than ever—an enduring inspiration for generations to come.

ageとsheの間に関係代名詞のwhichが省略されています[黄リー教: P250 13-9]。whichはinaugurateの目的語です(他動詞であるinaugurateの目的語が欠けていることから、省略の可能性を察知できます)。inaugurateは原形不定詞名詞用法で、helpの目的語になっています[黄リー教: P375 18-9]。make, have, letと異なり、helpは原形不定詞・to不定詞のどちらも用いることができるため注意が必要です。また③helpの場合は不定詞(名詞用法)が動詞の目的語、⑤helpの場合は不定詞(形容詞用法)が補語になります[黄リー教: P383~4 問題18-6]。

than everはthan it ever has resonatedの省略形であると考えられます[黄リー教: P453]。

「—an enduring inspiration」は第2段落で解説した「ダッシュ + a + 名詞」の形になっていますね。同格表現を用いることで、前節の内容にさらに説明を加えています。

to comeは不定詞形容詞用法で、generationsを修飾しています[黄リー教: P291 15-7]。generationsの捉え方によるかもしれませんが、恐らくタイプ3(抽象名詞)に該当すると思います。

余談

イギリス産業革命が1733年~1830年頃。エイダ・ラブレスが最初のプログラミングコードを書いたのが1842年頃と言われています(ちなみに日本の開国が1854年)。

人々がようやく蒸気で機械製品を動かし始めた時代に、エイダ・ラブレスの頭の中ではすでに「コンピューター」が誕生していました。

そう考えると、ただただ驚愕するばかりですね(実際に「超」が付くほどの天才だったそうです)。

エイダ・ラブレスは「IT」と「包括性」という現代社会のスローガンにピタリと当てはまる人物です。覚えておいて損はありませんね。

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この記事を書いた人

とりいのアバター とりい 黄リー教多読部部長

元英語嫌いのアラフォー。『黄リー教』に魅了されて以来、英語学習にハマっています。『黄リー教』への恩返しのため、主に学習サポート情報を発信中。ただし、あくまで素人の見解なのでご注意ください。少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。

好きなこと:妻との散歩・旅行・NFL

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