非公式黄リー教道場:7. How to Decipher the Deceptive Numbers of Carbon Emissions

第7回「非公式黄リー教道場」へお越しいただき、ありがとうございます!

今回のテーマは「二酸化炭素排出量」です。

環境問題を語る上でもっとも重要な論点ですが、こちらの記事では特に「データの読み方」に焦点を当てています。

『黄リー教』の実践演習をしながら、環境問題にまつわる「イメージ」と「データ」の違いに触れてみましょう!

ルールはいつも通り。

  • 下記の英文(100語程度)を読んで、構造図を考える
  • 理解度をチェックする
  • 和訳をチェックする
  • 構造図・解説をチェックする
  • 面白かったらお友達に紹介する
  • 面白くなくても文句を言わない
  • 間違いを見つけたら、優しく指摘してあげる
目次

本文

How to Decipher the Deceptive Numbers of Carbon Emissions

As global concern over carbon dioxide emissions intensifies, China and India find themselves under the spotlight for their staggering output, ranking first and third, respectively. Yet, while Western nations are quick to condemn, a crucial aspect is frequently overlooked: population size. Per capita, these countries often pale in comparison to their Western counterparts.

Amidst the clamor for data-driven decisions, it’s imperative to grasp the nuances. Numbers alone don’t paint the full picture. When analyzing data, understanding its implications is paramount.

Let’s move beyond superficial judgments and foster a deeper appreciation for the complexities of our global challenges. Only then can we forge meaningful solutions that address the root causes of climate change.


理解度チェック

次の内容が正しければT、正しくなければF、言及されていなければNを選んでください。

※タップすると解答が表示されます。

China has the highest per capita carbon dioxide emissions among all countries.

F

第1段落の最後で「Per capita, these countries often pale in comparison to their Western counterparts.」と言及していることから、国民1人当たりのCO2排出量は、中国が最も多いわけではないことが分かりますね。

Western nations are generally praised for their efforts in reducing carbon dioxide emissions.

N

CO2削減に関する西洋諸国の取り組みについては、本文では言及されていません。

Population size is a significant factor in understanding carbon dioxide emissions.

T

第1段落に「a crucial aspect is frequently overlooked: population size.」とあることから、人口がCO2の排出量に大きくかかわっていることが分かりますね。

和訳

二酸化炭素排出量の怪しい数字を見破る方法

二酸化炭素排出量に対する世界の関心が高まるにつれ、中国とインドはその驚異的な排出量に対し、非難の目を向けられている。中国とインドは(二酸化炭素排出量において)それぞれ1位と3位に位置している。しかし西側諸国がすばやく両国を非難する一方で、重要な側面が頻繁に見逃されている。それは「人口」だ。国民一人当たりの排出量をみると、中国とインドは西側諸国を下回っていることが多い。

データ主導の意思決定が声高に求められる中で、データの文脈を把握することは極めて重要だ。数字だけでは実態をつかめない。データを解析するときは、数字の持つ意味を汲み取る必要がある。

表面的な判断ではなく、世界的な課題の複雑さをより深く理解することが求められている。そうすることでようやく、私たちは気候変動の根本的な原因に対する有意義な解決策を打ち立てることができる。


下記の構造図・解説は、あくまで「英語学習者」である管理人によるものです。誤情報が含まれている可能性もあるため、十分にご注意ください(コメント欄またはTwitter(X)にてご指摘いただけますと幸いです)。
なお構造図・解説はすべて『黄リー教』の内容に基づいています。詳細は『黄リー教』および副教材をご確認ください。

構造図

特殊な構造図記号

cj…従属接続詞
+ad…誘導副詞
+S…真主語
-S…仮主語
+O…真目的語
-O…仮目的語

解説

第1段落

rankingは裸のingで、ここでは分詞構文として使われています[黄リー教: P208 12-7]。「rank + 序数」の捉え方は辞書によって「①+ad」「②+aC」に分かれますが、どちらでも大丈夫です。

respectivelyは複数の名詞が登場するときに、名詞以降に続く内容が、名詞の並び順に従うことを表します。今回の例でいうとChina、Indiaの順番で、それぞれがfirst、thirdであることを意味します(China→first、India→third)。たとえば「Ross, Chandler, Joey are 30, 29, 28 years old, respectively.」という文であれば、「ロス→30歳、チャンドラー→29歳、ジョーイ→28歳」となります。

「しかし」の意を表すYetは等位接続詞として用いられます。この文では前文と分断されているため、等位接続詞というよりhowever(文修飾)に近い用法かもしれませんね[黄リー教: P341 17-9-3]。構造図では辞書にならって等位接続詞として処理していますが、文修飾と考えても問題はないように思います。

「be quick to do」は「すぐに~する」という意味を表します。今回の文脈では「時間的にすぐに」というより、「深く吟味することなくさっさと結論を出してしまう」といったニュアンスがありそうですね(それが単なる怠慢であるか、政治的な事情であるかは別にして)。to doは「方向」を表す不定詞副詞用法と考えられます[黄リー教: P218 12-15]。

condemnは他動詞としての用法しかないため、動詞の目的語が省略されていると考えられます。内容を踏まえると、動詞の目的語はChina and Indiaと捉えるのが自然でしょう。日本語でもそうですが、明示の必要がない場合に省略が発生することはよくあります。

is overlookedはbe助動詞+過去分詞形=受身です。

in comparison to Aは厳密にいうとin comparisonとto Aに分割されますが、in comparison to全体を前置詞的に用いてしまって問題はないと思います。

counterpartsは「対応するもの[人]」を表しますが、日本人にとっては訳し方に困る語ですね。ここでは中国やインド同様に、二酸化炭素の排出に関わる立場にある国々を示していると考えられます。そのためシンプルに「西側諸国」「欧米諸国」等と訳すのが良さそうですね。

第2段落

itは仮主語で、to grasp(不定詞名詞用法)が真主語です[黄リー教: P373 18-8, P374]。

nuancesは文字通り「ニュアンス」を意味しますが、ここでは数字の裏に潜む人口・経済・社会状況などを指していると考えられますね。

paint a pictureは「絵を描く」ですが、そこから転じて「(実態を)表す」という意味で用いられることがあります。full pictureは「全体像」を表すため、「paint the full picture」で「全体像を表している=実態を伝えている」と解釈できそうです。

When analyzingには「副詞節の定型的な省略形」と「従属接続詞+分詞構文」の可能性があります[黄リー教: P193, TOEIC精読講義: P71]。どちらでも意味は通じそうですが、「進行形」に限定される文脈ではないため、構造図では「従属接続詞+分詞構文」として処理しています。

understandingは動名詞で、前の働きは主語、後ろの働きは③です[黄リー教: P362 18-2]。

第3段落

Let’s move…は命令文、moveは原形不定詞(形容詞用法)です[黄リー教: P301]。

Only then can we…は倒置の文です。「Only + 副詞要素」が文頭に来たときは、倒置の形にしなければなりません[黄リー教: P176 問題9-2]。倒置の文には、たとえば「場所を表す副詞+①」のように倒置にしても良い=任意のものと、今回のOnlyや否定の副詞のように、倒置にしなければならない=強制のものがあります。 thatは関係代名詞です[黄リー教: L13]。that~changeが形容詞節でsolutionsを修飾しています。thatの内側の働きは主語です。

余談

二酸化炭素排出量に関する西洋諸国の「勘違い(あるいは印象操作)」は、データ分析のありがちな失敗例としてしばしば引き合いに出され、ベストセラーの『Factfulness』でも言及されていましたね。

環境問題に危機感を覚えること自体は極めて重要ですが、その危機感は事実に結びついたものでなければ意味がありません。正しい理解とそこから導き出される解決策によって、ようやく独りよがりでない行動指針が生まれます。

これは環境問題に限った話ではありませんね。

記事にもあったように、「data-driven」な決断が求められる時代だからこそ、数字に振り回されない知識と知性が必要です。色とりどりの情報が錯綜する中で、冷静にデータを眺める時間を作ることも、私たちには大切かもしれませんね。

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この記事を書いた人

とりいのアバター とりい 黄リー教多読部部長

元英語嫌いのアラフォー。『黄リー教』に魅了されて以来、英語学習にハマっています。『黄リー教』への恩返しのため、主に学習サポート情報を発信中。ただし、あくまで素人の見解なのでご注意ください。少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。

好きなこと:妻との散歩・旅行・NFL

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